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剣技、

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農作業の朝は早い。
今日も夜明けと共に起きだす。

「更に新しいところを開墾せねばなるまい…」

独り言を呟きながら、準備に取り掛かっていたとき、
何かが地面に擦り上げられる様な音が聞こえてきた。

「玄関先で臼でも挽いているのか…」

足を玄関に向ける。

「雨か…。玄関先で臼挽く奴はおらんの。普通」

外は大きな音と共に大量の雨を地面に降り注いでいた。

「今日の農作業はむりじゃの」

「では、あそこじゃな。」

先日来、気になっていた場所がある。この集落の表に
いつも何者かがたむろしている場所があるのだ。
興味本位で近づいて良いかどうか判らなかったが、
とりあえず行ってみようと準備する。
最近、鍬ばかり持っている為、差すことが少なくなった刀を腰に帯びる。
この刀は儂が海に打ち上げられていた時も、離れていなかったらしい。

ふっと、先日のたたら場での話を思い出し、興味本位で刀の銘を
確かめようしてみた。

目釘を外し、茎(なかご)を確認する。
手が勝手に動き流れるように作業が進んだ。どうも普段からやっていた
作業のようだ。

「はは、無銘か…」

銘は切っていなかった。しかし、刀身は直刃で地景・金筋強く働いている。
更に乱れ刃で沸が強い。これはこれで業物なのではと自身で納得する。
銘でも切ってあり、異名が付くほどのものならば儂が誰なのか、
判るかとも思ったがそうは上手くいかなかった。
確認したのと逆の作業を行い、腰に納めた。


さほど遠くない場所にそこはあった。
朝からの雨は上がっていたが、風がある。

「おう」 一瞬突風が吹く。
同時に僅かだが人の匂いを運んできた。
風の吹いて来た方向に目を凝らすと、慎重にだが臆することなく歩を進める
剣士が3人見えた。
気配は消しているので風が吹かなければ儂も判らなかっただろう。

こちらも気が付かれない様に、一定の距離と風下を維持し、後をつける。

「興味深いの。」

少し草深い土地まで来ると彼らの狙いがわかった。
盗賊の類か…かなりの数が居る。あれを退治にいくのか。
それにしても3人では…

彼らの力量は此処までの脚運びである程度わかったが、それでも3人では…

そう思っている間に、彼らは切り込んでいた。

1人、2人…あっという間に討ち取ってゆく。
3人とは気が突かず、逃げ出すものもたくさんいた。
だが襲撃された側でも立ち止まって応戦するものも数多く居た。
段々とそれらが集まって来てとうとう囲まれてしまっていた。

「必殺の剣技が決まれば勝てたかもしれんが…」

相当の能力はあったのだろうが今回はそれが発揮されていない。
ここまではおとなしく見ていだが、ここに至っては助太刀してやらねば。
考えるより早く体は飛び出していた。
走りながら独り言を呟く。

「どうも落ち着きがない様じゃな、儂は。」

今はまだ戻らない記憶…記憶があったころの性格を思い一人ほくそ笑む。

全く別方向からの攻撃に相手も一瞬怯む。その瞬間を先の剣士らは見逃さず、
再度敵を圧倒し始めた。


「ありがとうございました。」

壊滅までには至らなかったが、何とか勝てたようだ。

「ご活躍のようでしたが3人では、少々無理をしすぎでは?」

儂の問いに部隊長と思われる剣士が答える

「そうなんですが…」

「どうも配置を忘れてた様です。」

本来ならばここの部隊には4人いるらしく、それぞれが師弟関係らしい。
それが今回に限って、師に当たる剣士が同道しなかった為に部隊としての
剣技が上手く廻らなかった様だ。

「剣の教え、か…確かに使いやすい剣技ですな。しかし…」

改めて、皆の様子を伺ってみると、天位にまで到達しているものは
居ない様子だった。

「★3が一人と★2が二人か…もう少し精進が必要じゃな」
「そのとおりです。まだまだ修行を続けます。」

そんな話をしながら、一緒に集落へ向けて足を進めていた…
まだまだ農地を耕すこと、綿を摘むことと同時に、剣の修行も
必要じゃな…

すっかり雨が上がり、明るくなった道端で、揚羽蝶が楽しそうに
舞っていた。

その揚羽を見たとき、一瞬、誰かの顔が頭に浮かんだが、
誰かを確かめる暇もなく、直ぐに消えていった…

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遥か彼方四国の国ではちゃおずという新参者が治める国では深刻な木材不足だとか・・・
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