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額に汗。

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晴耕雨読。

理想的な人の営みだ。
あれから数日、晴れの日は田を耕し、
雨の日には読書をしながら、なぜか好かれている
この家の女の子と日が落ちるまで過ごす。

ご主人が好意で、自宅の離れを丸々私の為に
貸してくれたていた。

このまま、記憶が戻らないのも悪くない…

そんな考えすら浮かんで来るような平穏な日々だった。


朝、農作業をするために離れを出て道を進んでいると、
前から山に向かって歩く親子とすれ違う。

「おはようございます。懐園さま。」

「おはよう。朝早くからご苦労さまですな。」

毎日の農作業や散歩で、既にこの辺りの者は顔見知りになったものが多い。
この親子もその内の者だ。

「今日は山にかな?」

何となく尋ねると、

「そうです。又鉱山が出たのでね、新しいたたら場を造りに行きます。」

たたら場…不思議な言葉の響きに興味が沸く。

「私もご一緒してもよろしいかな」
「ご興味ありますか。ぜひどうぞ。」

早速、親子に伴って鉱山に入る。そして、たたら場の建設現場へ。

そして、建設現場を見学した後、既に稼動しているたたら場も
見せてもらう。

熱い。かなりの熱さだ。
しかし活気がある。
掘り出してきた鉄の元である鉄鉱石を投げ込み、
皆で大きな空気を送る装置を動かし、鉄鉱石を熔かす。
どろどろになった鉄とその他のものを分け、精製する前の状態まで
ここで作るのだ。その後、ここからそれぞれの場所に送られて
鍬になったり、鍋になったり、武器である槍・刀にもなる。

「昔から、この地は良い鉄がでるのです。それを利用して
 有名な刀工や刀鍛冶もでているんですよ。」

「ほう、そうかね。刀か…」

「相州 正宗。聞いたことありませんか?」

「いや、そのあたりも記憶があいまいで…」

「そうですか、既に今では大大名しか差料に出来ないほど高価ですがね」

そう聞いて、ふっと普段腰に帯びていた刀の映像が頭によぎる。

一瞬、何かが光った気がしたが、
そのまま又、記憶の蓋は閉じられてしまった。

熱く、活気のある現場を後にし、一人山道を歩く。

まだ身体が熱い。

その余韻が冷めないうちに、帰宅したいと思った。

「少し刀でも振って身体を動かしてみようかの…」

近くに群生していた若竹のうち、よく撓るものを手に取り、
それで空を切りながら、長く続く坂道を暫く下ることにした。


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